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環境ニュース[国内]

三菱重工、船舶エンジンに天然ガスを使う高圧ガス供給装置受注、SOxやNOx抑制

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2015.09.03 【情報源】企業/2015.08.31 発表

 三菱重工業は、船舶エンジンの燃料に天然ガスを使うための高圧ガス供給装置を日立造船から受注した。従来の重油の代わりに天然ガスをエンジンに高圧噴射してSOx(硫黄酸化物)、NOx(窒素酸化物)、CO2の排出量を抑制する。同社の有明工場(熊本県長洲町)に2016年後半に納入し、製造するディーゼルエンジン向け運転設備に利用される。
 受注した高圧ガス供給装置は2号機となり、初号機から燃料ガスの供給圧力を高めてガスだきの燃費性能向上を図る。液化天然ガスLNG)をポンプで高圧にして送り出す方式で、小型で消費動力が小さい特長がある。ポンプの駆動方式に油圧機構を採用して、減速機を使わずに可変速でき、限られた船内スペースに配置しやすくした。
 装置は、エンジンの負荷変動に応じてLNGを高圧・加熱して圧縮天然ガス(CNG)を製造するユニット、その動力源の油圧ユニット、CNGの圧力変動を緩衝するユニット、排熱を熱源に利用するガス焼却ユニットなどで構成する。LNG運搬船の建造で蓄積した液化ガス取り扱い技術をはじめ、自社の幅広い技術基盤や研究成果を活用して実用化した。
 国際海上輸送でSOx、NOx、CO2などの排出規制が厳しさを増す中、排ガスを大幅に抑えられるLNG燃料が注目されている。SOx、NOxの排出上限値を定めた海域(ECA)を航行する船舶は、燃料を重油からLNGに切り替えるとSOx規制に適合できる。三菱重工は今後、高圧ガス供給装置の販売を進め、船舶・海洋エンジニアリング事業拡大につなげる。【三菱重工業(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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