一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱商事、インドネシア・スラウェシ州の天然ガス液化プラントからLNGを初出荷
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.08.06 【情報源】企業/2015.08.02 発表
三菱商事が最大株主になっているインドネシア・スラウェシ州の天然ガス液化事業会社、ドンギ・スノロLNG(液化天然ガス)が、液化プラントから同国の国営石油・ガス会社の基地に向けて8月2日にLNGを初出荷した。国際石油メジャーが中心の従来のプロジェクトと異なり、日本企業が開発・運営を主導したLNGプロジェクトの第1号案件となる。ドンギ・スノロLNGは年間約200万tの生産能力を持つ液化プラントを操業している。三菱商事は2011年1月に最終投資を決定し、約4年半の開発期間を経て生産を始めた。プラントではLNGを生産するための原料ガスの受け入れを6月初旬に始め、6月24日からLNGを生産してタンクに貯蔵し、今回第1船で出荷した。第2船は8月半ばごろを予定している。
プラントで生産するLNGは長期販売契約に基づき、年間約100万tを中部電力、同約30万tを九州電力、同約70万tを韓国の公営企業でガス事業の韓国ガス公社に供給する。ドンギ・スノロLNGには、三菱商事が75%、韓国ガス公社が25%出資する開発会社が59.9%出資している。三菱商事が間接的に保有するドンギ・スノロLNGの資本比率は44.9%になる。
三菱商事は今後も最大株主としてドンギ・スノロLNGへの支援を続けるとともに、新たなLNGプロジェクトを開発する。韓国ガス公社はLNGの世界最大規模の需要家で、これが初の協業案件となる。プロジェクトは原料ガスを液化してLNGを販売するドンギ・スノロLNGと、原料ガスの生産・供給事業に分かれ、三菱商事は鉱区の権益も保有している。【三菱商事(株)】