一般財団法人環境イノベーション情報機構
パナソニック、営農指導員と農業者をつなぐICT管理システムの実証実験を開始
【エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.08.05 【情報源】企業/2015.07.31 発表
パナソニックは、営農指導員と農業者をつなぐICT(情報通信技術)管理システム「栽培ナビ」の実証実験をおうみ冨士農協(JAおうみ冨士)=滋賀県守山市=と8月に始める。農薬判定機能と栽培計画、栽培日誌、農場管理などのデータを記録する機能を組み込み、病害虫の特定と迅速な駆除や、営農指導員による正確な指導を実現する。栽培ナビは、JAおうみ冨士が持つ栽培ノウハウとパナソニックの技術を融合させた。インターネットを介してソフト・サービスを提供するクラウドを通して、営農指導員と農業者を結ぶ。異常気象に伴う突発的な病害虫発生、高温多湿による農作物の生育不良への対応や農薬情報の変更など、営農指導員の指導内容が拡大していることに応えた。
病害虫が発生した場合、従来は営農指導員が現場に出向いて確認しているため、病害虫の特定や農薬の判定など駆除に時間がかかっていた。栽培ナビでは、スマートフォン(多機能携帯電話)などの端末を使って農業者が送付した病害虫の画像を基に、営農指導員が即時に特定する。農業者は病害虫に適した農薬が自ら判定できるようになる。
営農に関するデータの記録を共有することで営農指導員が的確に指導でき、次年度の栽培計画を立てる際も、きめ細かく精度の高い計画を検討できる。併せて、新規就農者育成、農業法人の従業員教育にも応用範囲が広がる。パナソニックは実証実験で受容性や効果を検証し、2016年以降に滋賀県からサービスを始め、全国の農協や農業生産法人に展開する。【パナソニック(株)】