一般財団法人環境イノベーション情報機構
三菱地所など、冷暖房付きオフィスデスク開発、個別調節で省エネと快適性両立
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.07.27 【情報源】企業/2015.07.23 発表
三菱地所と同社グループで設計監理の三菱地所設計、空調設備工事の高砂熱学工業は、冷暖房付きのオフィスデスクを開発した。冷温水を活用する。デスク単位で個別に温度が調節でき、省エネと快適性を両立する。東京・大手町に11月16日の完成を予定しているオフィスビル「大手門タワー・JXビル」(地下5階、地上22階、高さ約100m)に導入する。冷暖房付きオフィスデスクは、天井や壁にはわせたパネルに冷温水を循環させる「輻(ふく)射空調」を応用した。高い温度から低い温度に熱が移動する輻射の性質を利用して冷温水でパネルの温度を調節する。デスク表面の内側にパネルを内蔵し、水を循環させてデスクの表と裏を冷やす。冬はデスクの一部に温水を循環させてデスク下を温める。
パーティション(仕切り)にも冷水を循環させ、パーティションに取り込んだ風を冷水で冷やしてファンで送風することもできる。それぞれのデスクで冷暖房の調節が可能で好みの環境で働けるため、快適性と生産性が向上する。省エネ性が高い次世代のオフィス環境を実現する。大手門タワー・JXビルには冷暖房付きオフィスデスクを58台入れる。
パーティションのファンからは約21〜22℃の冷風を送り、風量調節もできる。デスク内蔵パネルでデスクの表面は約22℃、下は約26℃になり、周辺の温度を約26〜28℃にできる。暑がりの人はデスクの冷房を全て稼働させ、寒がりの人はファンを止めてデスクの冷却だけで快適になる。冬はデスク下を約30℃にして膝やもも周辺を暖める。【三菱地所(株)】