一般財団法人環境イノベーション情報機構
東京ガスなど、総合運転効率向上のガスだき高効率簡易貫流ボイラーを共同開発
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.07.24 【情報源】企業/2015.07.22 発表
東京ガスは、大阪ガス、東邦ガス、ボイラー製造販売の日本サーモエナー(東京・港区)とともに、総合運転効率を向上させたガスだき高効率簡易貫流ボイラー「EQRH-1001NM(換算蒸発量1時間あたり1000kg)」を共同開発した。最低出力の低減や、出力を4段階で制御する“燃焼四位置制御方式”の採用などで実現した。各社が8月に提案を始める。貫流ボイラーは小型軽量で保有水が少なく短時間で起動できることが特長で、最小区分となる簡易は取り扱い資格が不要のため、小規模店舗から工場まで幅広く利用されている。新製品は、最低出力を従来機の50%から25%に低減し、100%、50%、25%、0%の4段階で出力を制御する。簡易貫流ボイラーの燃焼四位置制御方式は日本初となる。
これによって燃焼のオン・オフの頻度を減らし、低負荷運転時のボイラーの運転効率を高めた。ボイラーは使用蒸気量が最低出力を下回ると燃焼のオン・オフで蒸気量を調整する。燃焼停止後と再起動時には燃焼室内を換気する必要があり、ボイラー内の熱が外に排出されて熱損失が発生する。オン・オフが減ることは運転効率向上につながる。
加えて、蒸気を発生させる部分の熱効率を高めたことなどで定格運転時の運転効率を向上させると同時に、送風機の消費電力を約40%低減した。低負荷時と定格時の効率が高くなり、ボイラーの総合運転効率は従来機と比べて約3〜6%向上した。さらに本体の水位を出力に合わせてきめ細かく制御し、幅広い負荷範囲で良質な蒸気を供給する。【東京ガス株式会社】