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NEC、土砂斜面崩壊の危険度を高精度に予測する実験を島根で開始、水分量を解析

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2015.07.02 【情報源】企業/2015.06.29 発表

 NECは、土砂斜面崩壊の危険度を高精度に予測する実証実験を島根県津和野町で始めた。世界で初めて開発した土中の水分量のデータ解析技術を活用する。降雨量で変化する土砂状態の指標データが、土砂に含まれる水分量だけで算出できる。併せて、水分量の計測のみで、リアルタイムに高精度で斜面の危険度の把握を実現する。振動センサーも検証する。
 開発した技術は、これまで土砂斜面崩壊の危険度の算出に必要だった重量、水圧、粘着力、摩擦など土砂状態の指標データの取得を、土砂に含まれる水分量の計測だけで実現する。従来の約3分の1のセンサー数で斜面の危険度が把握でき、同じコストで広い範囲の設置が可能だ。高い精度で危険度が分かるため、避難勧告・指示が迅速に出せる。
 NECはさらに、土中の水分量で変化する土砂の重量、水圧粘性、摩擦と、土砂の振動特性に相関関係があることを発見した。実証実験では、振動特性の変化と発見した相関関係から、土砂斜面崩壊の危険度が把握できるかも検証する。土中水分計は定期的な交換や土質の変化に伴う測定場所の変更が必要だが、振動センサーはこうした課題がない。
 実証実験する津和野町は島根県南西部に位置し、山や水辺に囲まれている。同町は2013年7月に豪雨の影響で河川の増水や土砂災害などの被害を受けた。それ以来災害に強い町づくりを推進し、活動の一環として今回実証実験を行う。NECは2015年度中の実用化を目標に、同町をはじめ自治体や大学・研究機関と共同で実験を進めて技術を強化する。【日本電気(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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