一般財団法人環境イノベーション情報機構
アサヒビール・キリンビール、サッポロビールと配送を共同実施、環境負荷低減
【大気環境 交通問題】 【掲載日】2015.04.27 【情報源】企業/2015.04.22 発表
アサヒビールとキリンビールは、サッポロビールと東京都内の一部エリアで小型車の配送を共同で実施することで合意した。物流の環境負荷低減と業務効率化を目的にする。6月にまず足立区や台東区など6区で始め、秋ごろに2次展開として他の地域に順次、拡大する。アサヒとキリンが2011年8月から相互活用している拠点に、新たにサッポロの拠点を加える。通常は工場から10t以上の大型トラックで卸店に配送するが、2〜4tの小型トラックで配送する形態が一部の地域にあり、共同配送はこれを対象にする。これまでアサヒ、キリンが相互に活用している各地域の出荷拠点とサッポロの拠点を合わせ、都内の一部小売店にビール系飲料、洋酒、ワイン、焼酎やグループの清涼飲料水を共同で届ける。
アサヒとキリンは既に、アサヒの4カ所、キリンの1カ所の出荷拠点を活用して都内23区や多摩地域の幅広いエリアで行っている。サッポロを含んだ共同配送は、サッポロの1カ所の拠点を追加して足立、台東、墨田、荒川、文京、葛飾の6区で6月16日に始める。その後、秋をめどにサッポロのもう1カ所も利用してエリアを広げ、2次展開する。
共同配送することで配送距離が短縮できるとともに積載率が向上する。この取り組みによって3社合計で年間のCO2排出量が、従来比で約18%削減できる、と試算している。これはCO2約137t分にあたる。市場で激しい競合関係にある中、3社は既存の枠組みを超えた協力体制を構築して環境に配慮した物流を展開し、環境負荷の低減を推進する。【アサヒビール(株)】