一般財団法人環境イノベーション情報機構
東芝、複数のセンサーを搭載するウエアラブル機器向け低消費電力制御技術を開発
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2015.04.21 【情報源】企業/2015.04.15 発表
東芝は、複数のセンサーを搭載するウエアラブル(身に着けられる)機器向けの低消費電力制御技術を開発した。コンピューターシステムを半導体チップに集積したマイクロコントローラーで消費電力を最大31%削減した。2、3年後の実用化に向けて研究を進め、マイクロコントローラーとの組み合わせでウエアラブル機器の消費電力抑制につなげる。身体のデータを測定・記録する活動量計などのウエアラブル機器は小型バッテリーで駆動し、1回の充電で長時間の動作ができることや消費電力の低減が求められている。ウエアラブル機器のマイクロコントローラーは低消費電力モードを備え、動作しない時や待機時はバッテリー消費を少なくできる一方、同モードに移る前と後の処理で電力消費が発生する。
近年のウエアラブル機器は多機能化で多くのセンサーが搭載されている。センサーのデータを取得するため、頻繁に動作モードと低消費電力モードを切り替えたり、低消費電力モードに移る際などの電力消費が課題だった。開発した技術は、頻度が異なるセンサーからのデータ取得を適切な間隔にまとめ、低消費電力モードへの移行の回数を減らす。
低消費電力モードに移る時の電力消費を削減することで、マイクロコントローラーの消費電力を抑える。処理をまとめることでセンサーデータの取りこぼしがあると、活動量計の歩数計測や状態推定機能に影響が出るが、まとめ方の工夫で取りこぼしを最小にする。この技術を適用すると効果的に消費電力を削減し、バッテリー駆動時間を伸ばすことができる。【(株)東芝】