一般財団法人環境イノベーション情報機構
三井物産・丸紅など、三井海洋開発のブラジル沖合油田向けFPSO用船事業に出資
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.04.20 【情報源】企業/2015.04.14 発表
三井物産と丸紅、商船三井は、三井海洋開発が進めているブラジル沖合油田向けFPSO(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積み出し設備)1基の長期用船事業に出資する。4社が合意し、4月14日付で関連契約を結んだ。三井海洋開発が設立した同事業のオランダ法人、MV29に三井物産、丸紅、商船三井が参画して4社で共同推進する。出資比率は三井物産が32.4%、丸紅17.6%、三井海洋開発29.4%、商船三井20.6%だ。MV29は、ブラジル国営石油会社のペトロブラスと20年間の長期用船契約を締結している。FPSOは1日15万バレルの原油生産能力があり、160万バレルの原油が貯蔵できる。1日1億7600万立方フィート(約5364万m3)のガス生産能力も備える。
三井海洋開発にとって、ブラジルで12基目のFPSOとして現在建造している。リオデジャネイロ州マカエ市南東の沖合約125kmに位置するタルタルーガ・ベルデ油田とタルタルーガ・メスティサ油田の開発に2017年10〜12月に投入される。水深約765mにある海底油田に「スプレッド・ムアリング(多点係留)」方式でつながれる。
ブラジル向けFPSO用船事業として、三井物産、丸紅、三井海洋開発、商船三井が共同で取り組むのは今回で4件目になる。FPSOは、洋上で石油・ガスを生産し、生産した原油を設備内のタンクに貯蔵して直接輸送タンカーに積み出す設備で、新たな海洋油田生産方式として使われ、世界で約160基が稼働している。生産設備がない設備はFSOと呼ぶ。【三井物産(株)】【丸紅(株)】