一般財団法人環境イノベーション情報機構
住友商事、ミャンマーで火力発電所受注、三菱日立パワーシステムズが設備供給
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2015.03.10 【情報源】企業/2015.03.06 発表
住友商事は、ミャンマー電力公社が同国最大都市のヤンゴンに近いティラワ経済特区隣接地に新設するティラワガスタービン火力発電所の1、2号機の建設工事を受注した。土木据え付けを含む設計・調達・建設(EPC)を一括で請け負う。三菱重工業と日立製作所の火力発電システム事業を統合した三菱日立パワーシステムズ(MHPS)が設備を供給する。1、2号機とも25MW(2万5000kW)の発電容量があり、1号機は2016年3月、2号機は同年7月の運転開始を予定している。発電した電力はティラワ経済特区とヤンゴンに供給し、経済特区進出企業とミャンマーの経済発展を支える。日本政府は技術協力や円借款で経済特区のインフラ整備を支援し、発電所はその一環だ。住友商事は約50億円で受注した。
MHPSは、火力発電所の主要機器となるガスタービンと発電機2基ずつを担当する。ガスタービンは最新の「H-25」で、製作・供給に加え、技術者を派遣して現地で指導にあたる。この発電所は近接地に電力を供給するため送電のロスが削減できるうえ、高効率のガスタービンによって燃料消費量を削減する。CO2排出量も抑制でき、環境負荷を低減する。
ティラワ経済特区はヤンゴン中心部から南東約23kmに位置する。日本とミャンマー政府が2012年12月に結んだ協力覚書に基づき、2015年の開業を目指して両国の共同事業で開発が進められている。海外からの直接投資を誘致して雇用拡大を図ることが狙いとなる。ミャンマーは急速な経済発展に伴い、2030年までに電力需要は現在の約5倍になるとされる。【住友商事(株)】