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環境ニュース[国内]

竹中工務店、スギ材の直交集成板をRC造り建物の耐震壁として改修工事に初適用

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2015.01.14 【情報源】企業/2014.12.24 発表

 竹中工務店は、スギ材の直交集成板(CLT)をRC造り(鉄筋コンクリート構造)の建物の耐震壁として、改修工事に国内で初めて適用した。1971年に完成した自社の単身者社員寮(5階建て)の耐震改修工事に採用した。CLTは間伐材や伐採適齢期を迎えたスギなど国産木材の有効活用につながる新建材で、注目され始めているという。
 CLTは、丸太から切り出された板を互いに繊維が直交するように積層・接着した木質建材だ。欧州で開発され、海外ではマンションや商業施設の壁、床に使われるなど普及が進んでいる。日本でも日本農林規格(JAS)が2013年12月に制定され、林野庁と国土交通省がロードマップを公表して利用促進に向けた施策を推進している。
 今回の改修工事ではスギの板を7層に重ねて圧着し、1枚250kgある厚さ21センチメートル(センチ)、幅100センチ、高さ270センチの耐震壁を使用した。計算上、従来技術の厚さ15センチのRC造り耐震壁や、150〜200tクラスの鉄骨構造とほぼ同等の耐力を発揮するうえ、コンクリートや鉄と比べて比重が小さく軽量のため施工性が高いことから、コスト低減が期待できる。
 加えて地元産の木材を利用した耐震改修が可能になり、各地の林業再生にも貢献する。竹中工務店は今後、公的機関によるCLTの構造性能の評価を取得し、教育施設や耐震改修が必要なホテル、商業施設に提案する。さらに、CLTをはじめ木質建材を活用した設計・施工ノウハウを蓄積して用途を広げ、国産木材の利用促進に役立てる。【(株)竹中工務店】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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