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パナソニック、新ナノ結晶合金を使ったモーターを東北大と試作、省エネ性実証

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2014.12.19 【情報源】企業/2014.12.17 発表

 パナソニックは、新しいナノ結晶合金「NANOMET(ナノメット)」を使ったモーターを東北大学と世界で初めて試作し、省エネ性を実証した。従来の電磁鋼板(ケイ素鋼板)を使用したモーターと構造を大きく変えることなく、電力損失が削減できることを確認した。東北大は、家電製品に適用すると3%以上の効率改善が見込まれる、と試算している。
 ナノ結晶合金はナノ(100万分の1mm)レベルの結晶粒の組織を持つ磁性材料で、NANOMETはアモルファス合金を適切に熱処理して10ナノ(10万分の1mm)レベルの結晶制御を行い、軟磁気特性を高めた。軟磁気特性は加える磁場によって磁化されやすい性質を指す。パナソニックと東北大は今回、直径70mm、高さ50mmのモーターを試作して省エネ性を調べた。
 モーターは、東北大が開発したNANOMETを積層した固定子コアにコイルを巻き、回転子とともにケースに組み入れた。NANOMETと、実際の家電製品に搭載されている厚さ0.35mmの電磁鋼板で同じ形状のモーター固定子を製作して組み上げ、同一回転数で回した主軸に同じ負荷を与えて消費電力を比べた。NANOMET搭載のモーターは損失が約70%抑えられた。
 この削減率を家電製品のモーターに当てはめると、既に効率90%を超えるモーターでも3%以上改善できるといい、世界最高水準のモーター効率を実現する。NANOMETを使うことでエネルギー損失が小さいモーター実用化の可能性が実証できたことからパナソニックは、省エネ性能の高い家電製品をはじめさまざまな用途への適用に向けて応用研究を進める。【パナソニック(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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