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環境ニュース[国内]

三菱重工、船舶用エンジンの排ガスからSOxを効率除去するシステムを共同開発

大気環境 大気汚染】 【掲載日】2014.02.18 【情報源】企業/2014.02.13 発表

 三菱重工業は、船舶用エンジンの排ガスから硫黄酸化物(SOx)を効率的に除去する排ガス洗浄システム「ハイブリッドSOxスクラバーシステム」を三菱化工機と共同開発した。指定海域で2015年に強化される国際海事機関(IMO)の船舶SOx規制に国産で初めて対応する。安価なC重油を使った時の排ガスを高価な低硫黄燃料を使用した水準まで浄化できる。
 このハイブリッドシステムは、清水を循環させる洗浄ラインと、海水を取り入れて排出する洗浄ラインを搭載し、どちらかの方法で大気汚染物質を取り除く。清水は、硫黄分を3.5%含むC重油から発生する排ガスを、同0.1%の低硫黄燃料からの排ガス並みに浄化する。これによって2015年の発効を予定するIMOのSOx排出規制海域での規制値をクリアできる。
 海水での洗浄は、将来世界の全海域への適用が見込まれる同0.5%の規制値に対応する。洗浄水は規則を満たす状態に処理したうえで排出する。設備は、除去装置本体、洗浄水処理装置などを格納するコンテナユニットと、洗浄水の中和処理溶液などを貯蔵するタンクコンテナで構成し、それぞれをモジュールにすることで既存の船舶への設置を容易にした。
 船舶の排ガス規制強化が進む中、安価な船舶燃料を使い続けるには、こうしたシステムが不可欠になる。システムは、三菱重工の船舶建造に関する技術・知識と、三菱化工機が保有する排ガス洗浄技術を組み合わせて開発した。両社は性能と船舶エンジニアリング技術を訴え、三菱重工が建造した船舶以外も含めて新造船や就航している船に幅広く提案する。【三菱重工業(株)】

提供:日経bp環境経営フォーラム(EMF)

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