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環境ニュース[国内]

第15回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップを開催

健康・化学物質 環境ホルモン】 【掲載日】2013.12.12 【情報源】環境省/2013.12.12 発表

 環境省は、「第15回 化学物質の内分泌かく乱作用に関する日英共同研究ワークショップ」を平成25年12月9日、10日に愛知県名古屋市で開催した。
 今回のワークショップでは、調査研究を実施している以下の4つの枠組み(コアプロジェクト)について、両国の研究担当者が成果発表及び意見交換を行った上で、今後の具体的研究課題についての検討を行った。
 結果概要は、以下のとおり。
 Core1:医薬品類等の下水処理過程での挙動及び生分解や吸着など環境中での挙動に関する調査結果、環境中濃度の推定等に向けた数理モデルの検証結果並びに環境試料中のエストロゲン及び抗エストロゲン様作用の評価に向けたレポータージーンアッセイの適用に関する研究成果等が報告があった。来年度の計画は、医薬品類等の環境中での光分解、生分解及び吸着メカニズムを考慮した基本的なモデルの検討、フィールドデータに基づくモデル推定値と実測値の差異等についての検証並びに下水処理水等に含まれるエストロゲン又は抗エストロゲン様作用を示す物質の特定に向けた検討等を進めることになった。
 Core2:化学物質の抗アンドロゲン様作用(抗男性ホルモン様作用)等を検出するための新たな試験法の開発に向けたメダカ及びイトヨを用いた検証実験の結果等の報告があった。来年度の計画は、化学物質の抗アンドロゲン様作用を検出するためのメダカでの尻鰭の乳頭状突起の形成に着目した試験法及び化学物質の内分泌かく乱作用の検出に有効な新たなエンドポイントの検討等を進めることになった。
 Core3:魚類における化学物質のエストロゲン様作用に対する種ごとの感受性の違い、種々のホルモン受容体を用いたIn vitroアッセイシステムの構築に向けた研究成果及びメダカでのアンドロゲンによる尻鰭の乳頭状突起(二次性徴)の形成メカニズムなど分子生物学的なアプローチによる研究成果等の報告があった。来年度の計画は、各種魚類でのエストロゲン様物質に対する感受性の差異などエストロゲン受容体とリガンドの相互作用の解明及び各種受容体を用いたレポータージーン試験法の確立等に向けた検討等を進めることになった。
 Core4:日本における野生のカエル類に見られる精巣卵の調査及びエストロゲン物質を用いた検証実験の結果並びに海産魚類(マハゼ及びボラ)における雄でのビテロゲニン生成及び精巣卵発現等の実態に関する調査結果等の報告があった。来年度の計画は、野生のカエルについての精巣卵発現等のデータの蓄積及び化学物質との関連性についての検討、並びに海産の魚類及び貝類での各種バイオマーカーについての実態調査並びにそれらの化学物質との関連性等についての検証を進めることになった。【環境省】

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