一般財団法人環境イノベーション情報機構
ダイオキシン類の底質環境基準値案への意見募集結果を公表
【健康・化学物質 ダイオキシン】 【掲載日】2002.06.25 【情報源】環境省/2002.06.24 発表
中央環境審議会水環境部会ダイオキシン類環境基準専門委員会は、同委員会ダがまとめたダイオキシン類の水底底質環境基準値設定についての報告案に対して寄せられた意見の内容と、これに対する考え方をまとめ公表した。ダイオキシン類対策特別措置法には、水質汚濁のうち水底の底質汚染に関する環境基準を設定することが盛り込まれているため、環境大臣は平成13年12月に中央環境審議会に環境基準の設定を諮問。水環境部のダイオキシン類環境基準専門委員会で検討が行われ、150pg−TEQ/gという底質環境基準値案が提言されていた。
なおこれに対し、寄せられた意見の数は7通で、このうち1通で複数の意見を述べているものを整理すると総意見数は59件に達した。
具体的には「魚介類へのダイオキシン類取り込みを考慮する方式で基準を設定すべき」「魚介類中ダイオキシン類濃度が高く、TDIを超えているおそれがある水域については、環境基準を直ちに達成することとすべき」などの意見があった。
なおこれらの意見に対しては「現時点では食用魚介類のダイオキシン類許容上限値が定められていないため、魚介類への取り込みを考慮した底質環境基準値を導き出すのに必要な諸条件が不足している。底質中のダイオキシン類の魚介類への取り込み及び濃縮については、今後とも調査研究を進めることが必要」、「ダイオキシン類対策の効果発現には時間がかかり、直ちに基準を達成するのは困難なため、できる限り速やかに達成するよう求めるとした」との意見が示された。【環境省】