一般財団法人環境イノベーション情報機構
ホンダ、ブラジルの風力発電事業会社が発電拠点に着工、同国の自動車業界で初
【エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2013.11.01 【情報源】企業/2013.10.30 発表
ホンダのブラジル四輪車生産販売子会社、ホンダオートモーベイス・ド・ブラジルが立ち上げた風力発電事業会社、ホンダエナジー・ド・ブラジルが、発電拠点の工事を始めた。同国の自動車業界で初めてとなり、工場で四輪車を生産するために必要な年間電力量に相当する年間発電量を見込む。2014年9月の稼働開始を予定している。企業活動で発生する環境負荷の最小化が目的で、発電拠点は、四輪車工場があるサンパウロ州スマレ市の南1000kmに位置するブラジル南部のリオ・グランジ・ド・スル州シャングリラ市に造る。最大出力3MW(3000kW)の風力タービンを9機設け、計27MW(2万7000kW)の能力を有する。約9万5000MWh(9500万kWh)の年間発電量を予想する。
この発電量は、年間製造台数約14万台分の四輪車生産活動で使う年間電力量に相当する。工場で必要になる電力量を再生可能エネルギーで創出でき、CO2排出量の低減効果は年間約2200t以上にのぼる。事業への総投資金額は約1億レアル(約43億円)を計画する。ホンダエナジーにはホンダオートモーベイスが99.99%出資している。
ホンダはブラジルで1976年に生産を始めて以来、環境負荷低減を推進しており、CO2排出量低減に有効と考えて風力発電を行うことにした。ホンダは、世界で販売する製品のCO2排出量を2020年までに2000年比で30%低減する目標を掲げていて、生産時と部品供給網を合わせた企業活動全体でCO2排出量低減に向けた取り組みをさらに強化する。【本田技研工業(株)】