一般財団法人環境イノベーション情報機構
旭化成FDK、リチウムイオンキャパシターを発売、世界最小クラスのモジュール
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2013.10.25 【情報源】企業/2013.10.23 発表
旭化成と、富士通傘下で電池事業のFDKが共同出資する旭化成FDKエナジーデバイス(AFEC)は、蓄電装置のリチウムイオンキャパシターの新製品を発売する。世界最小クラスの15Vモジュールで、主な用途は太陽光発電の負荷平準化だ。11月からサンプル供給して2014年6月に月200台で量産を始め、状況に応じて増産を計画している。リチウムイオンキャパシターは、電気2重層キャパシターの正極と、リチウムイオン2次電池の負極を組み合わせたハイブリッド構造の蓄電部品を指す。新製品は幅50mm、奥行き210mm、高さ200mmのサイズで水平、縦置き、重ね置きといった柔軟な接続・配置が可能になる。4台計60Vの直列接続まで制御機能が連携し、各種用途に利用できる。
太陽光発電の負荷平準化のほか建設・工作機器や瞬時電圧低下対策装置、システム検証などを想定する。リチウムイオンキャパシターの特長となる低抵抗、高容量に加え、電圧バランス機能や電圧、温度を監視する機能を内蔵した。長いサイクル寿命、高い安全性と併せ、EU(欧州連合)の有害物質使用制限、RoHSに対応して環境に配慮した。
AFECは、旭化成とFDKとが50%ずつ出資して2011年10月に設立された。旭化成の材料技術と、FDKが保有する蓄電装置の設計・製造技術を融合し、リチウムイオンキャパシターの新市場開拓を狙う。2014年には、より広い用途への対応を目的に通信機能を持つ放熱性・耐振性を高めた上位機種と、同サイズで約2倍の容量のタイプを投入する。【旭化成FDKエナジーデバイス(株)】