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環境ニュース[国内]

清水建設、汚染地下水浄化処理で未利用エネルギーを空調熱源にするシステムを開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2013.06.07 【情報源】企業/2013.06.04 発表

 清水建設は、「ヒートポンプ併設型VOC汚染地下水浄化システム」を開発し、効果を検証した。汚染地下水浄化処理の一種である揚水浄化処理に関して、このシステムはVOC揮発性有機化合物)に汚染された地下水の未利用の熱エネルギーを空調熱源に活用して省エネと除去効率向上を同時に可能にする。
 システムは揚水浄化処理工程にヒートポンプでの熱交換を加えた。地下水の熱エネルギーを夏はくみ上げた地下水の浄化処理前、冬は処理後に空調熱源に使用する。夏は熱エネルギーで空調用空気を冷やすと地下水の温度が5〜7℃上昇してVOCの揮発を促し、冬は空調用空気を暖めると地下水温度が下がるため、揚水後に処理して効率低下を防ぐ。
 システムを適用すると1tの揚水量当たりで年間65kWhの省エネが可能で、技術提案事例では、1日337tの揚水量がある現場だと年間で2万2106kWhの省エネとなる。ヒートポンプの採用による初期投資の増額分は5年ほどで回収でき、夏のVOC除去効率は10%向上するという。揚水浄化処理は10年以上の期間も多く、処理費用の削減につながる。
 土壌汚染対策法の改正で汚染の適正管理が求められ、揚水浄化処理の増加が予想される。揚水浄化処理は長期間継続して膨大な量の地下水をくみ上げることから清水建設は地下水の熱エネルギーに着目し、ヒートポンプと汚染地下水浄化技術を組み合わせた。システムの採用を提案し、汚染地下水の揚水浄化処理工事の受注拡大を目指す。【清水建設(株)】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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