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環境ニュース[国内]

日立製作所、再生可能エネルギー導入で課題となる系統電圧の安定化技術開発

エネルギー 再生可能エネルギー】 【掲載日】2013.03.21 【情報源】企業/2013.03.18 発表

 日立製作所は、再生可能エネルギー導入の際の課題になっている系統電圧の安定化技術を開発した。配電系統上にある既存の各機器の電圧・電流を通信ネットワークで計測して系統全体の電圧を推定し、設定した目標値との差を解消するように機器の電圧を制御する。試算では、系統電圧が規定した電圧を外れる頻度を3%に低減させられる。
 太陽光や風力など再生可能エネルギーが配電系統に大量導入された場合、天候に伴って大きく変動する発電量による規定電圧の逸脱が想定され、解決が求められている。防止策として、系統全体に整備した通信ネットワークで電圧調整機器を集中的に制御する方法が検討されているものの、通信設備をはじめ設備投資コストが問題になっていた。
 既存の配電系統では、自動電圧調整器(SVR)、静止型無効電力補償装置(SVC)と呼ばれる電圧調整機器を個別に制御して電圧を規定範囲内に維持している。日立は今回、計測した各機器の電圧・電流から系統全体の電圧を推定する機能と、他の機器の動作を推定して電圧調整量を最適に配分する機能で構成する推定分散制御技術を開発した。
 これによって、配電系統のエリアごとに再生可能エネルギーの導入状況に合わせて段階的に設備投資でき、系統全体で集中制御するよりコストを抑えながら、系統電圧の安定化が可能になる。住宅1000戸の40%が太陽光発電を導入したケースで規定電圧の逸脱頻度を3%に低減する効果がある。今後、国内外の実証実験で効果の検証を進める。【(株)日立製作所】

提供:日経BP環境経営フォーラム(EMF)

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