一般財団法人環境イノベーション情報機構
東京近郊で発生した汚染物質の影響で北関東の微小粒子状物質が高濃度に
【大気環境 大気汚染】 【掲載日】2012.10.24 【情報源】国立環境研究所/2012.10.23 発表
(独)国立環境研究所は、平成24年10月23日、東京近郊で発生した汚染物質が輸送とともに光化学反応をうけて北関東で微小粒子状物質が高濃度になっていると発表。微小粒子の成分データと放射性炭素(炭素14)同位体比の測定結果に基づく統計解析および3次元化学輸送モデルによるシミュレーションによって、東京近郊で発生した化石燃料起源のガス状・粒子状の物質が風で輸送されるとともに光化学反応をうけた結果、北関東において都心部以上に微小粒子がしばしば高濃度になっていることを明らかにした。また、微小粒子に含まれる元素状炭素の大半は自動車排出ガス由来であること、有機炭素の大半は二次生成であることについても明らかにしている。
今回の結果を受けて国立環境研究所では、大気中の微小粒子濃度を低減させるためには、個別の地域での取り組みだけではなく、周辺地域と連携して対策を講じていくことが重要であるとしている。【国立環境研究所】