カナダ、下水処理に関する初の国内規則により水質改善を強化

【水･土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2012.08.02 【情報源】カナダ／2012.07.18 発表

　カナダ環境省と運輸・社会基盤整備・コミュニティ省は、下水処理に関する初の国内統一基準を定めた「下水施設排水規則」を実施し、これにより同国の水質保護措置を確立したと発表した。この規則は、下水施設から河川等への有害物質の流出を抑制するための排水基準を定めたもので、同国政府が州・準州および地方自治体と共同で策定した。カナダ国内の既存の下水施設の約75％が新規則の最低基準をすでに満たしているが、残りの25％は改善が必要となるという。改善の期限については、環境リスクの程度（高・中・低）に応じて設定し、それぞれ、2020年末、2030年末、2040年末までとした。また施設所有者および運営者に対し、排水放流の監視と報告書の提出を義務付けた。両省では、新規則による水質改善は、人々の健康や魚類・水系の健全性確保だけでなく、観光・レジャーにおける安全性向上等にもつながり、様々な経済利益をもたらすとしている。なお、今回の排水基準は、アメリカ及びEU基準との整合性を確保しているという。【カナダ環境省】