一般財団法人環境イノベーション情報機構
関西電力、今冬の需給状況で気温が低めに推移したものの前年度の最大電力を下回る
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.03.27 【情報源】企業/2012.03.23 発表
関西電力は、今冬の電力需給状況をまとめた。2月を中心に気温が平年より低めに推移したものの、最大電力は節電効果から前年度をおおむね下回り、今冬の最大電力は2月2日に記録した2578万kWだった。昨冬の最大電力は2011年2月14日の2665万kWで、今冬は100万kW近く少なかった。2011年12月から協力を求めていた10%以上の節電期間は終了した。関電は今冬、11基ある原子力発電の運転が、定期検査などで2月までにすべて止まった。関電は電力供給量の約半分を原発でまかなってきただけに、需給の厳しさが拡大した。2011年12月19日〜2012年3月22日の最大電力の推移では、冬の電力需要が増す午前9〜10時、午後6〜7時の時間帯とも、昨冬と比べて平均で約120万kW(約5%)減少していた。
需給状況は、供給力を追加して確保したことと節電への協力による需要の減少から、電気の使用率が95%に達した日はなく、90%以上95%未満が5日と、比較的安定した状態を保った。最も高かったのは、最大電力を記録した2月2日午後6〜7時と、翌日の3日午前9〜10時の93%で、1月30日(午後6〜7時)、2月9日(同)、2月13日(午後5〜6時)が90%だった。
供給力に関しては、2011年11月1日時点の2412万kWを、2012年2月平均で2730万kWに高めた。節電による需要の減少に伴い、揚水で199万kW追加できたほか、出水状況が良かったことから水力が62万kW上積みでき、他社融通も62万kWを確保。火力、原子力はほぼ計画通りだった。一方、2月の販売電力量は128億600万kWhと前年比98.3%で、10カ月連続で前年を下回った。【関西電力(株)】