一般財団法人環境イノベーション情報機構
四国電力、今冬の電力需給状況で平日に電気使用率が90%以上となった日が15日
【エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2012.03.05 【情報源】企業/2012.02.29 発表
四国電力は、今冬の電力需給状況をまとめた。平日に電気使用率(実績値)が90%以上となった日が15日あり、火力発電所が1基でもトラブルで停止すると需給が切迫するといった厳しい状況の中での運用が続いた。2月2日には冬の最大電力を更新し、暖房需要の急増で電気使用率が97%を上回ることが懸念され、火力発電所で定格以上の運転をして乗り切った。この冬、四国電力は伊方原子力発電所(愛媛県伊方町)の1〜3号機(出力計202.2万kW)全ての運転が止まったことから供給力が大きく低下した。そのため、長期計画停止中だった阿南火力発電所(徳島県阿南市)2号機(出力22万kW)の運転を再開したことをはじめ、さまざまな供給対策を講じると同時に、顧客に節電を呼び掛けて安定運用を目指した。
四国では今冬、平年に比べて気温が低めに推移し、暖房需要を中心に電力使用率が90%を超えた平日が計15日にのぼった。特に1番の冷え込みとなった2月2日は予想最大電力の520万kWを上回る522万2000kWを記録。過去最高だった520万kW(2011年1月31日と2008年1月28日)を上回った。供給力は534万kWだったが、定格を超える火力発電所の運転で538万kWに高めた。
一方、この冬の平日の最大電力の平均値は479万kWで、前の冬と比べて9万kW程度下回り、節電の効果が現れた。四国電力は、今冬は何とか乗り切ることができる、との見通しを示した。ただ、今後もしばらく寒い日が続くことが予想されることから、ウェブサイトで提供している「でんき予報」の終了時期を、当初予定の2月末から3月末に延長した。【四国電力(株)】