一般財団法人環境イノベーション情報機構
中部電力駒場ダムのゲート、突然開く 制御ソフトの不具合が原因
【エネルギー その他(エネルギー)】 【掲載日】2002.04.12 【情報源】原子力安全・保安院/2002.04.11 発表
平成14年4月9日午後6時頃、長野県下伊那郡阿智村にある天竜川水系阿智川の駒場ダム(高さ9.1m)で、洪水吐きゲート2門が突然開き、堰堤上流の貯水が下流に放流される事故が発生した。中部電力ではただちに警報を鳴らして警戒を呼びかけ、河川パトロールを実施したが、放流による事故や被害は確認されていない。なお洪水吐きゲートは開放したままになっているが、駒場ダムを取水元とする駒場発電所(最大出力5,600kW、流れ込み式)は現在発電を停止している。
中部電力の調査によると、平成13年秋から使用している制御ソフトが原因となったことがほぼ特定できた。ただし、詳しい内容については引き続き調査中である。
なお、原子力安全・保安院は、中部電力(株)に対して、監視の強化を求める文書を送付するとともに、国土交通省中部地方整備局が事故の原因究明と再発防止策の検討を行うために設置した「駒場えん堤ゲート自動操作システム調査委員会」に協力を行うこととした。【原子力安全・保安院】