一般財団法人環境イノベーション情報機構
野外焼却に関わる悪臭苦情が急増 平成12年度の悪臭苦情件数過去最高水準に
【大気環境 悪臭】 【掲載日】2002.03.28 【情報源】環境省/2002.03.22 発表
環境省は、全国の地方公共団体の報告に基づき、平成12年度の悪臭苦情、悪臭規制の状況をとりまとめた。平成12年度の悪臭苦情件数は21,205件にのぼった。これは11年度と比べ13.2%も増えただけでなく、過去の最高の苦情件数があった昭和47年度の21,576件にほぼ匹敵する数だ。
野外焼却に関わる悪臭苦情が11年度から13.7%増加し、7,086件もあったことが増加の一因。発生源別ではほぼ全ての業種で苦情が増加していたが、業種別の苦情件数割合は11年度と大差なく、「サービス業・その他」が10,642件(50.2%)で最も多く、「個人住宅・アパート・寮」の2,263件(10.7%)、木工工場や塗装工場などの「その他の製造工場」の1,905件(9.0%)がこれに続いた。
都道府県別に見ると、ワースト5である愛知県、東京都、埼玉県、神奈川県、大阪府だけで総苦情件数の37.5%を占め、都市部での苦情の多さが目立つ結果となっている。
また、悪臭防止法の規制地域を有する市区町村は、平成12年度末現在で、全国の市区町村の約半数にあたる 1,748市区町村となった。
平成12年度にはこれらの規制地域内で立入検査が5,730件、報告の徴収が952件、法に基づく改善勧告が7件、行政指導が8,381件、測定が145件行われた。なお測定の結果、規制基準を超えていたものは34件だった。【環境省】