一般財団法人環境イノベーション情報機構
2011年2月の上空オゾン量、紫外線強度を公表
【地球環境 オゾン層】 【掲載日】2011.03.22 【情報源】気象庁/2011.03.22 発表
気象庁は、札幌、つくば、那覇の国内3地点と南極・昭和基地で実施しているオゾン層と地上に到達する有害紫外線の強度の状況に関する2011年2月の観測結果を発表した。国内3地点の月平均オゾン全量(ある地点の上空のオゾン総量)は、参照値(注1)と比べ、那覇は多く、札幌・つくばは参照値並であった。また昭和基地は参照値より、10.8%少なかった。
また、国内3地点の日積算紅斑紫外線量(注2)の月平均値は、参照値と比べると、札幌は多く1平米あたり0.68キロジュールであった。また、つくば及び那覇は並でそれぞれ1.03キロジュール、1.92キロジュールであった。
国内全域の日最大UVインデックス(注3)の月平均値のデータでは、北海道の日本海側の一部で参照値(注4)より10%以上大きかった。一方、関東、東海、対馬、九州南部および四国の一部で参照値より10%以上小さく、種子島・屋久島と伊豆諸島の一部では20%以上小さかった。
米国・航空宇宙局(NASA)の衛星のデータから作成した全世界の月平均のオゾン全量分布について、参照値である1997年から2006年の月別平均値との偏差を解析した結果では、アリューシャン近海と中央シベリア付近で10%以上少なかった。
(注1)1994〜2008年の月別平均値。
(注2)紫外線が人体へ及ぼす影響の度合を示す量。紫外線が人体に及ぼす影響は波長によって異なるため、280〜400ナノメートルの波長範囲について、波長ごとに波長別紫外線強度に人体への相対的影響度を掛け、積算して求める。
(注3)紅斑紫外線量を日常使いやすい数値にしたもの。気象庁では上空のオゾン量データや、気象台やアメダスで観測された気象データなどを基に毎時の数値を推定している。
(注4)1997〜2008年の月別累年平均値。
【気象庁】