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環境ニュース[国内]

パナソニック、シュレッダーダストから高精度で樹脂を選別するリサイクル技術を開発

エコビジネス 環境技術】 【掲載日】2010.09.27 【情報源】企業/2010.09.22 発表

 パナソニックは、子会社で家電製品リサイクル技術研究のパナソニックエコテクノロジーセンターと、家電のリサイクル工程で発生するシュレッダーダストから高い精度でポリプロピレン、ポリスチレン、ABSの3種類の樹脂を選別して回収する技術を開発した。これまで廃棄したり燃料としていたシュレッダーダストから樹脂を取り出し、再利用できるようになる。水を使わない方式のためリサイクル工程での環境負荷も低減する。

 従来の近赤外線識別技術による樹脂の識別に加え、リサイクルでは混入を防ぐ必要のある臭素を含有する樹脂についても、高精度に識別できるようにした。さらに選別の際、空気を吹き出すタイミングを高精度に制御して、正確な選別を可能にした。新リサイクル技術による選別ユニットはコンパクトで、リサイクル工場への展開が容易なことも大きな特長。

 エコテクノロジーセンターは、新リサイクル技術を使った高精度樹脂選別設備を新たに導入し、シュレッダーダストからのリサイクル樹脂の回収を年間1000t規模で実施する。回収した樹脂は冷蔵庫部品への採用を検討している。パナソニックは家電リサイクル以外も含め、年間約5000tの樹脂を再利用しているが、今後適用商品を拡大して再資源活用率を高める。

 両社はまた、家電リサイクル工場から発生するシュレッダーダスト中の有機物を、酸化チタンの触媒反応を使って無害ガス化する設備を大型化した。触媒反応熱を活用することで処理中の加熱や補助燃料が不要になり、連続運転できる。これによって樹脂選別後の残さを燃やさずに処理でき、廃棄物ゼロ化を加速。大型設備を本格的に稼働させ、年間500tの廃樹脂材の残さを処理する予定。

提供:ECO JAPAN(日経BP社)

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