一般財団法人環境イノベーション情報機構
30年前に埋められた有機塩素系農薬3,680トンの所在を特定
【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2001.12.07 【情報源】農林水産省/2001.12.06 発表
農林水産省では、DDT、BHC、アルドリンなど、過去に販売禁止・制限となった有機塩素系農薬のうち、計約3,680トンが埋設処分された174地点を特定した。有機塩素系農薬は1971年に販売が禁止・制限されたが、当時は処理技術が開発されていなかったため、すでに生産されていた余剰農薬については、小規模単位に分散して埋めるよう指導が行われ、3トン以上の大規模埋設に対しては国庫補助事業も実施された。しかし、小規模単位の埋設については記録が少なく、処分後30年を経過した現在では所在がわかりにくくなっているものもあった。
有機塩素系農薬については2001年5月に新たに「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)」が採択されており、この条約に基づき、過去に埋設された分についても、処理技術を確立した上で適切な処理を進めていく必要性が高まっている。今回の調査は、新技術が開発された場合の処理を想定し、その基礎資料として30年前に埋設された農薬の現状を把握することを目的に実施されたもの。
なお、今回判明した3,680トンの中では、43か所2,159トンが国庫補助事業による大規模埋設分で、残りの131か所1,521トンがそれ以外の埋設によるものであった。 【農林水産省】