一般財団法人環境イノベーション情報機構
19年1月〜3月の再処理施設環境放射線管理状況を原安委に報告
【エネルギー 原子力】 【掲載日】2007.06.26 【情報源】原子力安全・保安院/2007.06.25 発表
原子力安全・保安院は再処理施設の平成19年1月から3月までの環境放射線管理状況をまとめ、19年6月25日開催の第43回原子力安全委員会に報告した。この報告は(1)(独)日本原子力研究開発機構・東海研究開発センター・核燃料サイクル工学研究所の再処理施設と、(2)日本原燃(株)再処理事業所・再処理施設の海洋放出口周辺の海水、海底土、海産生物、漁具など保安規定で定められたものについて、放射性物質の種類別濃度や表面の放射性物質密度の測定結果を示したもの。
今回報告されたデータでは、(1)については、空気中の浮遊じんの全β放射能で平常の変動幅をわずかに超えたもの(注1)、海産生物のうちワカメ・ヒジキのストロンチウム−90(90Sr)測定値が平常の変動幅を下回ったもの(注2)があったが、測定は正常に行われているため、「バックグラウンドの環境放射線の変動によると考えられる」との見解が付されている。
また(2)については、平常の変動幅を超えたものがなかったとされている。【原子力安全・保安院】
(注1)過去の変動幅が1立方メートルあたり「ND(検出なし)〜0.85mBq(ミリベクレル)」のところ、今回は1立方メートルあたり「ND〜0.93mBq」が記録された。
(注2)過去の変動幅が1キログラムあたり「0.027〜0.077Bq(ベクレル)」のところ、「0.024Bq」が記録された。なお今回はワカメ・ヒジキが採取不能だったため、アラメで測定している。