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環境ニュース[海外]

中国 海洋環境状況が楽観できず 近海域汚染が深刻で、陸上汚染物の海流入量も増加

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2007.05.23 【情報源】中国/2005.11.29 発表

 11月28日、国家環境保護総局は2005年海洋環境保護法律執行検査の状況を公表した。今年9月中旬から、国家環保総局、監察部、国家海洋局、交通部、農業部、解放軍環境保護弁公室の6省庁は3チームを作って、山東省、浙江省、広東省の状況を検査した。特に海洋環境に大きな影響を与えた重点汚染事件やここ2年間に多くの苦情があった海洋環境汚染・生態系破壊問題への対応状況を精査した。この中で、中国海洋環境保護が直面している問題を明らかにしたが、主に以下の3点にまとめられる。
 第一に海洋環境質状況が楽観できない状況であり、近海域汚染問題が依然深刻であることである。比較的きれいな1、2類海水の割合が49.6%、3類海水が15.4%、汚染のひどい4類以下が35%となっている。汚染海域は渤海湾、江蘇近海、長江河口、杭州湾、珠江河口などの一部海域である。有毒赤潮の発生回数、発生面積も増えている。
 第二に陸上汚染物の海洋流入量が依然多いことである。工業汚染の負荷が大きく、汚染度の高い電気めっき、製薬、化学、印刷、染物などの産業が沿海地区に多く分布し、一部企業の闇での汚染排出行為や汚水処理施設の不正常な運行が原因となっている。また農村面減汚染も抑制できず、特に家畜養殖による汚染が激増している。都市汚水処理能力も低く、南方の一部沿海都市では都市汚水処理率がゼロになっており、また汚水処理場が完成しても正常に運行できない場合もあった。
 第三に地域的汚染防止調整メカニズムや、河川と海洋との総合対策措置が欠如していることである。これにより流域と海域との間、地域間での汚染紛争問題が起き、一部海域の環境質が改善困難になっている。【中国環境報】

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