一般財団法人環境イノベーション情報機構
日本風景街道戦略会議、道路周辺の景観形成・保全活動を支援する枠組みを提言
【環境一般 まちづくり】 【掲載日】2007.04.23 【情報源】国土交通省/2007.04.20 発表
国土交通省の「日本風景街道戦略会議」は2007年4月20日、「日本風景街道」の理念、目的、仕組みなど関する提言をまとめ、冬柴国土交通大臣に手渡した。「日本風景街道」は、地域の多様な主体が協働し、地域固有の景観、自然、歴史、文化などを有効活用し、美しい道路空間形成を促す取組み。アメリカの沿道地域資源の保全・整備を通じた観光振興プログラム「シーニックバイウェイ(注1)」をヒントにしている。
今回の提言は、「日本風景街道」の取組みの目的を、「周辺地域と道路が一体となった質の高い景観形成促進を通じた、地域活性化、観光振興への貢献」と規定。また、(1)全国に運動を拡げる、(2)地域固有の資源を活かし風景の多様性を確保する、(3)世界に発信できる質の高い風景の形成をめざす、(4)継続的で息の長い運動とする−−の4項目を運動方針に据え、この取組みを国民的な運動に広げることをめざすとした。
具体的な取組みの内容としては、地域住民、NPO、町内会・自治会、企業、大学関係者、自治体、道路管理者らが必要に応じて連携組織「日本風景街道パートナーシップ」を形成し、道路や周辺の景観・地域資源の管理、ガイドツアーなどの多様な活動を展開することを想定。
地方ブロック(地方または県)ごとに官民連携の支援組織「風景街道協議会」を整備し、この協議会が「日本風景街道パートナーシップ」から申請された取組みを登録し、支援すること、第3者機関による評価を行い、プラス評価を得た活動への支援を強化すること−−などを提言している。
支援体制整備のスケジュールは、登録の枠組みを先行して構築し、評価の枠組みの構築は約3年後が妥当であるとされている。【国土交通省】
(注1)「シーニックバイウェイ」は英語の「シーン(風景)」の形容詞形「シーニック」と脇道「バイウェイ」をつなげた言葉。