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環境ニュース[国内]

豊川水系設楽ダム建設事業環境アセス書に対し、環境大臣意見を送付 ネコギギ、クマタカへの保全措置求める

環境一般 環境アセスメント】 【掲載日】2007.04.20 【情報源】環境省/2007.04.19 発表

 環境省は、豊川水系設楽(したら)ダム建設事業の環境影響評価書についての環境大臣意見を平成19年4月19日付けで国土交通大臣に送付した。
 豊川水系設楽ダムは、国土交通省中部地方整備局が事業主体となり、愛知県北設楽郡設楽町内の豊川に、貯水面積297ヘクタールの規模で建設が予定されている多目的ダム。洪水調節、流水機能維持、新規水資源開発を設置目的としている。
 今回の環境大臣意見は、事業実施区域とその周辺に希少種であるネコギギ、クマタカ(注1)が生息し、また、事業実施区域が東海自然歩道、愛知高原国定公園、天竜奥三河国定公園の一部にかかることから、(1)ネコギギの生息域改変にあたっては、移植を含む必要な対策を講じるとともに、移植した個体群の生息の安定性を確認する、(2)工事の実施にあたって。クマタカについての事後調査を実施し、必要に応じ工事の一時中断を含む環境保全措置を確実に実施する、(3)新たな自然歩道ルートを設定する際に、自然歩道の機能の代償だけでなく、国定公園としての風致の連続性が確実に維持されるよう、関係機関と十分調整する−−の3点を指摘している。
 なお、事業者である国土交通省中部地方整備局に対しては、国土交通大臣から、この環境大臣意見を考慮した意見が述べられることになる。【環境省】

(注1)ネコギギはナマズ目ギギ科の日本の固有種で、伊勢湾および三河港に注ぐ河川の中・上流域のみに生息している国の天然記念物クマタカはワシタカ目タカ科の猛禽類。ネコギギ、クマタカとも環境省のレッドリストで「絶滅危惧1B類(近い将来、絶滅の危険性が高い種)」に指定されている。

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