一般財団法人環境イノベーション情報機構

ヘルプ

サイトマップ

メールマガジン配信中

環境ニュース[海外]

中国 環境保護産業 年平均成長率約25%、2010年売上は8000億〜1兆元に

エコビジネス その他(エコビジネス)】 【掲載日】2007.03.12 【情報源】中国/2006.06.01 発表

 国家環境保護総局は今日「2004年全国環境保護関連産業状況公報」を発表した。担当者は、中国環境保護産業全体の年平均成長率が約25%に達し、すでに種類が充実し、分野が広く、一定規模の産業体系を形成し、国民経済構造の重要な構成部分になっていると述べた。初期の予測では、第11次5ヵ年計画期間、中国環境保護産業は15%〜17%の成長速度を維持し、2010年に環境保護産業売上総額は8000億元〜1兆元に達する。
 統計によると、2004年中国環境保護関連産業で一定規模以上の機関は1万1623あり、就業人口159.5万人、年収総額4572.1億元、年間利潤393.9億元、納税総額343.6億元、年末生産経営固定資産2兆3902.1億元。そのうち環境保護製品生産の当年販売額358.0億元、販売収入341.9億元を実現。資源総合利用(リサイクル)は当年販売額2866.2億元、販売収入2787.4億元を実現。環境保護サービス産業は当年収入264.1億元を実現した。クリーン製品生産は当年生産額1213.7億元、販売収入1178.7億元を実現。
 就業部門中、固定資産1500万元以下の小規模経済団体は7954で、1500万元〜5000万元の中規模経済団体は1899、5000万元以上の大規模経済団体1770。それぞれ環境保護企業・国家団体総数の68.4%、15.3%、16.3%を占める。中国資本企業が1万817で団体総数の93.1%を占め、香港・マカオ・台湾投資企業は312、外国投資企業が494。中国資本企業中、国有企業は26.8%、有限責任公司は38.4%、私営企業は16.1%、その他企業は18.7%を占める。2004年江蘇、浙江、広東、山東、遼寧の5省環境保護関連産業年収入はそれぞれ200億元を上回り、その総額が全国環境保護関連産業総額の約60%を占めている。現在の環境保護産業の発展は速く、産業構造調整は進展し、従事企業は依然として中小企業と中国資本企業を主とし、産業分布は集中傾向にある。調査により、現在の環境保護産業の発展は以下の特徴を持つことが分かった。
 第1に産業全体の発展は速く、2000年から2004年の環境保護産業生産総額の平均成長率は同時期GDP増長速度より高い。
 第2に産業構造調整は進展。クリーン製品生産と資源総合利用の分野は環境保護製品生産と環境サービス業より発展が速く、中国環境保護産業がすでにエンドオブパイプ対策と汚染対策を主とした段階から資源節約と総合利用、循環経済発展の新段階に入ったことを示している。
 第3に従事企業は依然として中小企業と中国資本企業が主である。そのうち国有企業と有限責任公司の割合が高く、香港・マカオ・台湾企業と外資企業の利潤はその他の従事企業より多い。
 第4に産業分布は集中する傾向にある。発展区は急速に増え、西部と辺境地域の成長は遅い。
 現在中国環境保護産業は十分に環境保護の需要を満たすことができず、次のような状態にある。
 第1に環境保護産業の国家環境意思決定・環境管理に対する技術支持能力が弱い。中国環境保護製品の品種は比較的そろっているが、重要設備と核心製品の技術レベルや信頼性などは先進国より大きな差がある。環境サービス業の規模と同業中の比重は小さく、環境サービスの市場化速度は遅い。産業全体のレベルは依然として「使える」段階で、先進国先進技術との差は引き続き拡大している。
 第2に環境技術には自主開発が少なく、知的所有権技術が少ない。
 第3に企業の技術開発資金は不足し、自主開発能力が欠け、先端企業は少ない。企業を主体とした環境技術開発革新体系建設の進展は遅く、科学研究、設計力は貧弱で、科学技術成果の商品化率は低く、自主開発能力・有名ブランド・高い市場シェアを持ち雇用機会を生み出せる環境保護有力企業が少ない。
 第4に産業発展政策体系が整備されず、監督管理力が欠け、産業市場の規範化が早急に必要である。環境保護産業発展を導く政策と措施は未整備で、環境保護産業発展を促進する管理措置・メカニズムと手段に欠けし、企業間の不公平な競争、地方保護主義、産業独占は依然として存在する。
 第11次5ヵ年計画期間、中国の汚染対策と生態環境整備の資金規模は増加するとされ、環境保護総事業費は約1.4兆元に達し、同時期GDPの1.23%を占め、第10次五ヵ年計画期間に比べ0.1ポイント高い。国は危険廃棄物医療廃棄物処置、都市汚水処理、都市ゴミ処理、石炭火力発電所脱硫など八大重点環境保護プロジェクトに約3336億元を投入する。
 環境保護産業の更なる発展を推進するには、政策制度体系整備を整え、環境保護産業に対する指導を強化し、環境技術革新を加速して環境保護技術水準を引き上げ、資金投入を増やし、多元的産業投資環境を整備し、環境サービス業を発展させて市場化や産業化を加速し、有力企業の発展を助け育成し、監視管理を強化し適切に産業市場を規範化するといった6分野の事業が必要である。具体的には以下の通り。
 第1に政策制度体系を整備し、環境保護産業に対する指導を強化する。環境保護産業発展促進の戦略、政策、基準体系の制定と整備は、環境保護産業の持続的で健全な発展を守る。
 第2に環境科学技術革新を加速し、環境保護技術水準を上げる。企業を主体とし、市場化を方向とする産学研連携による技術革新体制を推進し、自主開発による知的所有権を備えた環境技術発展を支援する。
 第3に資金投入を増やし、多元的産業投資環境を整備する。地方各級政府の環境保護産業に対する資金を増やし、投資ルートを広げ、市場メカニズムに適応する多元的環境保護産業融資構造を整備する。
 第4に環境サービス業を発展させ、環境サービス業の市場化、産業化を加速する。環境サービス業発展を助ける科学技術、財政税制、金融などの政策措施を制定・完備させ、汚染処理施設の運営・監督管理の法規制度を制定、整備し、環境汚染処理施設の企業化、市場化、民営化運営を積極的に推進する。
 第5に有力企業の発展を助け、強い有力企業を育成する。第11次5ヵ年計画・国家環境保護重点と結び付け、危険廃棄物処理、都市汚水・ゴミ処理などの重点分野において、高い核心技術と近代的設備管理技術を持つ設備製造有力企業と重要プロジェクトの設計、建設、運行ができる専門的環境サービス企業育成を助け、中小企業が専門化、精鋭化、最新化、特殊化の方向へ発展するよう導く。
 第6に監視管理を強化し、産業市場を規範化する。環境保護産業市の監督管理を強化し、環境市場参入制度を厳格化し、資格認可などの制度整備により、統一的、開放的、公平で、秩序ある産業市場を作り上げる。【中国国家環境保護総局】

情報提供のお願い(企業・自治体の方へ)

記事に含まれる環境用語

プレスリリース