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環境ニュース[国内]

アスベスト救済法施行令概要案などに対する意見募集結果公表 救済事業費の事業主負担に関する規定など整備

健康・化学物質 公害予防/被害】 【掲載日】2006.12.18 【情報源】環境省/2006.12.14 発表

 環境省は平成18年11月6日から12月5日にかけて実施した(1)石綿による健康被害の救済に関する法律(アスベスト救済法)施行令案概要案、(2)同法施行規則概要案、(3)一般拠出金率案、(4)施行令概要案で示されているアスベスト健康被害発生状況把握のための調査の具体的内容案などに対する意見募集結果を18年12月14日付けで公表した。
 これらの案は、「アスベスト救済法」にもとづき、事業主を対象とした救済事後費用の徴収が19年4月1日から開始予定であることを踏まえ、救済事業費の事業主負担に関する規定などを整備するため策定されたもの。
 「アスベスト救済法」では、政府や自治体からの救済資金、労災保険適用事業主から徴収した「一般拠出金」と、アスベストとの関連が深い事業者から徴収した「特別拠出金」から構成される「石綿健康被害救済基金」を設立し、救済給付費用に充てるとしている。
 事業主負担の考え方については、18年8月30日に開催された環境省の「石綿による健康被害の救済に係る事業主負担に関する検討会」で方針がまとまり、19年度から22年度まで救済事業に必要な費用・1年度あたり約90億5,000万円から、国の負担分約7億5,000万円、地方公共団体拠出分約9億2,000万円を除いた約73億8,000万円を1年度あたりの事業主負担総額と設定。
 一定の要件を満たす「特別拠出金」の徴収対象は4事業主となる見込みであること、労災保険適用事業主らを対象とした「一般拠出金」の賃金総額に占める一般拠出金率が「1000分の0.05」となる見込みであることをまとめていた。
 意見対象となった内容のうち(1)には、特別拠出金の徴収対象事業主の要件や、特別拠出金の拠出額の算定方法などに関する規定、(2)には一般拠出金・特別拠出金の延納方法、申告・納付などに関する規定−−が盛りこまれ、(3)は方針どおり「1000分の0.05」とされていた。また、(4)には(財)機械電気検査検定協会、経済産業省、国土交通省が実施した5つの調査を該当調査に指定することが示されていた。
 これらの案に対し、寄せられた意見は13通。
 意見には「(特別拠出金の徴収対象である)特別事業主が4社では少なすぎる」といった内容があり、この意見に対しては「特別拠出金の徴収対象は石綿使用量、健康被害の発生状況を勘案することとされている。石綿使用量や保険給付受給者数の基準値を下げれば、対象事業主を増やすことはできるが、一方で資金負担能力が低い中小事業主に重い負担が生じ、労災隠しを助長するなどの問題が発生するおそれがある」という考えが示されている。
 なお、この案にもとづいて策定された、「アスベスト救済法施行令」の改正内容は18年12月15日に閣議決定され、その公布にあわせて「同法施行規則」の改正内容も公布される見込みだ。【環境省】

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