一般財団法人環境イノベーション情報機構
航空機騒音測定式修正案の妥当性を確認した17年度報告まとまる 成田空港周辺の測定値異常で
【大気環境 騒音/振動】 【掲載日】2006.04.18 【情報源】環境省/2006.04.18 発表
航空機発着回数が大幅増加したにもかかわらず、騒音評価値が減少するなど成田国際空港周辺の騒音測定値に異常が指摘されていた問題について、(社)日本騒音制御工学会が環境省の依頼で組織した「航空機騒音に関する評価方法検討委員会」は、17年度の調査報告書を18年4月18日までにまとめた。成田国際空港では14年4月に、2本の滑走路が並行して走る「暫定平行滑走路」が供用され、以後航空機発着回数が1日350回から450回に大幅増加したが、周辺に設置された102局の騒音常時監視局の多くで、1本の滑走路だけだった時より騒音評価値が減少するなど、測定値異常が指摘されていた。
今回の報告書は16年度の調査報告に続くもので、16年度に提示した修正案とともに、エネルギーベースでの評価「時間帯補正等価騒音レベル(Lden)」による評価によっても数値上の逆転が発生しないことを確認したとしている。
16年度の調査報告では測定値異常の原因を、「加重等価平均感覚騒音レベル(WECPNL)」定義式を簡略化して現在の環境基準による騒音評価式を定めた際に、本来時間帯によって異なる音のエネルギー量平均値(パワー平均値)について、どの時間でも1日の平均値と同じと仮定したことで生じた誤差が原因であると結論。対策として修正案が提示されていた。【環境省】