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環境ニュース[国内]

使用済みハフニウム板型制御棒32本でひび・破損

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.03.01 【情報源】原子力安全・保安院/2006.02.28 発表

 原子力安全・保安院は平成18年2月28日、全国の沸騰水型原発の設置事業者から前日までに報告された、ハフニウム板型制御棒(注1)のひび発生状況を中間的にとりまとめ、発表した。
 保安院では、東京電力(株)福島第一原発6号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)で18年1月18日までに、17体あるハフニウム板型制御棒のうち9体にひび・破損があることが確認されたことをきっかけに、沸騰水型原子力発電所を設置する全事業者に対し、18年1月19日付けで同制御棒の健全性を点検するよう、指示していた。
 発表によると現在までに、停止中の11プラント中8プラントに装荷された使用中ハフニウム板型制御棒132本について外観点検が完了したが、これらについてひび・破損の発生が認められたのは、最初にみつかった福島第一原発6号機の9本のみ。一方、使用済み燃料プールに保管されている16プラントの使用済みの同型制御棒では、点検した157本中32本について、ひび・破損が確認されたという。
 なお、ひび・破損が発生したハフニウム板型制御棒はいずれも、熱中性子照射量については1平方センチあたり4.4×10の21乗n以上、高速中性子照射量については1平方センチあたり4.6×10の21乗n以上を受けたものだった。
 ハフニウム板型制御棒のひび発生原因に関しては、現在東電による調査が行われているところ。保安院も独自に原因究明調査を進め、18年4月中にもその調査結果をまとめる方針をあきらかにしている。

(注1)ハフニウムは原子番号72の元素。チタン族元素の一つで熱中性子の吸収断面積が大きいため、原子炉の制御棒の材料に利用されている。制御棒は炉心内で生成される中性子数を調整し、原子炉出力を制御する棒また板状物質。【原子力安全・保安院】

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