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環境ニュース[国内]

福島第二原発2号機の海水ろ過器の金網破れ、長時間使用と振動による摩耗が原因

エネルギー 原子力】 【掲載日】2006.01.24 【情報源】原子力安全・保安院/2006.01.24 発表

 平成17年11月に、福島第二原発2号機(沸騰水型:定格電気出力110万キロワット)の2つある残留熱除去機器冷却系海水ストレーナ(ろ過器)の1つの金網2か所に破れがみつかった件で、東京電力(株)は18年1月24日付けで、原子力安全・保安院に原因と対策に関する報告書を提出した。
 残留熱除去機器冷却系とは、原子炉停止後、燃料の熱崩壊を除去するために使用する水を冷却する系統。冷却水は純水のほかに海水を使用しているため、熱交換器に貝類が流入しないように、ストレーナ(ろ過器)が設置されている。
 今回の報告では、破れた海水ストレーナの連続通水時間が従来の使用実績の3倍以上と長時間にわたっていた上に、通過する海水の流速が速かったことなどが重なり、金網が振動。点検時に素線の摩耗状況を確認していなかったことも加わり摩耗が進行し、損傷に至ったものと原因を推定。
 対策としては、(1)海水ストレーナのすべての金網を新しいものに交換するとともに、海水ストレーナ内の海水の流れが速い部位について、金網と補強材の間に充填材を塗布し、金網の振動を抑制する、(2)今後、定期検査ごとに海水ストレーナの目視確認を行い、金網の摩耗状況により予備品と交換する−−などの内容が示されている。
 なお、この報告について原子力安全・保安院は妥当であるとの考えを示している。【原子力安全・保安院】

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