一般財団法人環境イノベーション情報機構
196地点で地下水中のMTBEを調査 大きな汚染は見られず
【水・土壌環境 地下水/土壌汚染】 【掲載日】2001.08.07 【情報源】環境省/2001.08.06 発表
環境省は、一部のハイオクガソリンにオクタン価向上剤として添加され、人への発ガン性が懸念されているメチル・ターシャリー・ブチルエーテル(MTBE)の地下水中での状況を把握するため、平成12年度に全国のガソリンスタンド周辺の井戸の概況調査を実施した。調査の結果、196の調査地点のうち、36地点から0.01〜1.5μg/リットルの範囲でMTBEが検出された。ただし、この数値は米国の飲料水中の勧告濃度(20〜40μg/リットル)からも大きく下回っており、大きな汚染の存在は確認されなかった。MTBEについては、平成13年度末までに日本国内における生産がすべて中止される見通しである。
また、MTBEの分析と併せて、ガソリン中に含まれるベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼンの4物質についても同時に分析したところ、その検出率は10%〜14%で、それぞれの濃度は環境基準値や環境省が監視の目安として定めている指針値等と比較して大きく下回っていた。【環境省】