一般財団法人環境イノベーション情報機構
マ・シ海峡の航行安全、環境保護推進のための国際会議がジャカルタで開催
【地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2005.09.12 【情報源】国土交通省/2005.09.09 発表
2005年9月7・8日の両日、インドネシア・ジャカルタのリッツカールトンホテル内会議場で、国際海事機関(IMO)とインドネシア政府の共催で、マラッカ・シンガポール海峡(マ・シ海峡)の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進のための国際会議が開催された。会議にはマ・シ海峡沿岸3か国であるインドネシア、マレーシア、シンガポールのほか、ARF(ASEAN地域フォーラム)参加各国34か国、ICS(国際海運会議所)代表、IMO事務局長らが参加。
「海峡沿岸国の考え方」、「海峡利用国の考え方」、「民間業界関係者の考え方」、「MEH(海洋電子ハイウェイ)デモンストレーションプロジェクトとマ・シ海峡の通航」、「国際的協力のあり方」の各議題が検討された後、会議の成果として、マ・シ海峡の航行安全、セキュリティ、環境保護の推進のための今後の国際協力の方向性を示した「ジャカルタ声明」が採択された。
「ジャカルタ声明」には(1)マ・シ海峡の航行安全・環境保護推進に関する3か国技術専門家グループ会合(TTEG)の取組み促進、(2)マ・シ海峡の安全、セキュリティ、環境保護に関する会議の設置、(3)参加各国内、各国間の情報交換メカニズムの構築・強化、(4)海上セキュリティに関する沿岸3か国の協力促進−−が盛り込まれたほか、IMOに対しても、沿岸国の取組みと利用国の支援を促すための追加会合の開催を沿岸国と協議の上、検討することを求めている。
マ・シ海峡両岸は漁業活動が盛んで、美しい海洋環境にも恵まれているが、一方で国際的な海上交通の要衝であり、航行船舶から排出される廃棄物や汚水による海洋汚染が問題となっている。また、これらの船舶が事故を起した場合の油流出による海洋汚染の危険
性も指摘されている。【国土交通省】