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環境ニュース[海外]

EPA長官 飲用水保護の推進に関する規則を承認

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2001.06.07 【情報源】アメリカ/2001.05.30 発表

 EPAのホイットマン長官は、飲用水供給施設における原虫類汚染の防止のための最終版規則を承認した。
 飲用水施設のうち、濾過してから消費者に飲用水を供給するタイプのものは、定期的にフィルターを洗浄し、微粒子を除去しなければならない。この際、「フィルターの逆流洗浄(filter backwashing)」というプロセスによって、水をフィルターに逆方向に注入し、微粒子を除去している。ところが、フィルターの逆流洗浄水には、クリプトスポリジウムなどの微生物が、かなり高いレベルで含まれるおそれがある。
 クリプトスポリジウムは、胞子状の原生生物であり、1984年以来、これによって12件の飲用水を媒介とする病気が発生している。このうち規模の大きなものとしては、1993年にミルウォーキーで起こったものがあり、40万人以上の発症者が生じ、50人以上が死亡した。
 多くのシステムでは、フィルターの逆流洗浄水を処理施設で再利用している。かかる再利用が不適切に行われた場合には、病原体が処理済の水に入り込むリスクが増大してしまうことになる。最近のクリプトスポリジウムの発生事例のうち、3件については、洗浄水の再利用が原因である可能性が高いとされている。
 最終版規則では、逆流洗浄水の再利用によって、処理プラントの安全な飲用水の供給能力が低下しないようにするための、要求事項が設けられている。これにより、4600を超える飲用水システムから、約3500万の国民に対し、より清浄で安全な飲用水を供給できるようになるという。【EPA】

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