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環境ニュース[海外]

EU 環境に関する決定への公衆参加等を定めるオーフス条約批准に向け一歩

環境行政 法令/条例/条約】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】EU/2001.01.26 発表

 欧州委員会は、環境に関する特定の計画及びプログラムの策定に関し、公衆参加を充実させるための新指令の提案を採択した。これは、既存の環境アセスメント指令(EIA指令 85/337/EEC)、統合的汚染防止・管理指令(IPPC指令 96/61/EC)の修正をも行うものである。
 今回の提案は、環境問題について、情報へのアクセス、意思決定における公衆参加、司法へのアクセスに関するオーフス条約(the UN/ECE Convention on Access to Information, Public Participation in Decision-Making and Access to Justice in Environmental Matters)の批准に向けたものである。オーフス条約は、1998年デンマークのオーフスで署名された。既にEUは、条約の第一の柱である「環境情報へのアクセス」について指令(90/313/EEC)を定め、現在改定を進めているところである。今回の提案は、条約の第二の柱である「環境上の意思決定における公衆参加」に関するもの。
 EUのEIA指令については、既に公衆参加が盛り込まれているが、オーフス条約の水準に合うよう改正する。オーフス条約では、公衆の権利を拡張し、公衆参加について一層明確に規定している。IPPC指令についも、既に特定の産業施設の設置許可手続きにおいて、公衆参加に関する詳細な規定が置かれているが、さらにオーフス条約の詳細かつ野心的な基準を満たすよう改定する。
 この他、提案では、公衆との協議のために供される情報のタイプについて、詳細に規定している。また、意思決定の早い段階で、公衆参加を効果的に行うため、合理的なスケジュールづくりが必要となる。さらに、加盟国は、関心を有する公衆が、裁判所(又は法律により設置された他の主体)よりも前に、審査手続きに参加できるようにしなければならない。一連の手続きは、迅速かつ、利用を不可能にするほど高価であってはならない。
 今回の提案については、今後、2月12日の週から始まる欧州議会で議論される。欧州委員会は、オーフス条約を2002、2003年に批准することを望んでいる。【欧州委員会環境総局】

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