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環境ニュース[海外]

EU水枠組み指令を国内法制化 法案を議会に提案

水・土壌環境 その他(水・土壌環境)】 【掲載日】2003.04.21 【情報源】フランス/2003.04.10 発表

 フランス エコロジー持続可能な開発省のバシュロナルカン大臣は、4月10日、EUの水枠組み指令(2000/60/CE)を国内法に転換する法案を国議会に提案した。EUの水枠組み指令は、内陸、地下及び沿岸を含めた水の保全について、目標や手段を定めるもの。EU各国は、同指令を2003年12月22日までに国内法制化するよう求められている。
 今回、国議会に提案された法案は、EU指令を国内法に転換するだけにとどまらず、フランス自身の戦略及び2015年までの行動計画なども位置づけるものである。法案は8条から成り、主に、フランスの1992年水法に基づく水管理・整備基本計画(SDAGE)の修正を中心に構成されている。また、環境法や都市計画法の修正も含まれている。
 法案の第1条では、社会的・環境的・経済的な帰結や地理的・気象的条件を考慮しつつ、水利用に関するコストについて定める。
 第2条は国内法への転換の中心となる条項で、これまでのSDAGEを、EU指令の中核となる流域ごとの「管理計画」として位置づける。SDAGEでは、健全な水系生態系の状態に対応した水質目標(原則として2015年までに達成)も決定する。また、SDAGEは、各経済活動セクターにおける水利用関連コストの回収、流域における水管理と国土整備の方針も示す。
 第3条では、SDAGEの策定手続きが示され、流域委員会が策定すること、策定手続きの各段階に公衆が参加することなどを定める。以下、第4条から第8条までは、当局の任務、特別保護地区の登録、SDAGEの策定時期、都市計画法の修正などについて規定する。
 バシュロナルカン大臣は、法案は今後20年、30年の国の水政策の基盤となるものであり、フランスの水政策見直し作業の出発点となるものだと意義を強調した。【フランス エコロジー持続可能な開発省】

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