アメリカ環境保護庁、水質浄化法における有害物質排出について荒天時の最悪の事態に対処する計画策定規則を提示

【健康・化学物質 有害物質/PRTR】 【掲載日】2022.03.29 【情報源】アメリカ／2022.03.11 発表

　アメリカ環境保護庁（EPA）は、水質浄化法（CWA）における有害物質の排出規制に関連して、特定の施設に対し、最悪のケースを想定した対処計画づくりを求める新たな規則を提示し、パブリックコメントの募集を開始した。有害物質の排出における最悪のケースとは、気候変動による異常気象などを含めた荒天時に予見され得る最大量の排出を指しており、同庁は2022年3月10日にこの規則案を成立させていた。提示中の規則で対象となる施設は、その立地から環境に大きな害を与えると見込まれる施設で、例えば、航行可能な水域から半径0.5マイル内に位置し同法の許容基準以上の有害物質を排出する産業施設が含まれる。これらの施設は、最悪のケースを想定した対処計画を準備し、同庁に提出しなければならない。計画に含まれる要素としては、危険についての評価、人的な役割分担や責任、対応措置及び訓練などが挙がっている。同庁側は、気候変動による異常気象の頻発・激甚化を受け、こうした事態に対処する計画づくりや備えが特に重要になっている、と説明する。
【アメリカ環境保護庁】