ダーウィン・イニシアティブを700万ポンド増額

【自然環境 生物多様性】 【掲載日】2002.09.12 【情報源】イギリス／2002.09.02 発表

　イギリスのブレア首相は、ヨハネスブルグ・サミット期間中、イギリスによる世界的な生物多様性保全支援プロジェクト「ダーウィン・イニシアティブ」について、今後3年間で700万ポンド(約12億9500万円)増額すると発表した。
　ブレア首相は、このイニシアティブについて、「イギリスの専門家を集め、地域の人々と協力して、生物多様性の保全と持続可能な利用を改善すべく取り組んできた」と評価。リオ・サミット後の10年間で、100カ国270件以上の事業に対し、2700万ポンド（約50億円）を助成してきたが、この金額以上の効果があったとしている。
　現在の年間予算は、300万ポンド（約5億5500万円）だが、来年度は100万ポンド増額（約1億8500万円）、2年後は200万ポンド増額（約3億7000万円）、そして2005年度には400万ポンド（約7億4000万円）増額する。事業の選定に当たっては、イギリスの援助によるプロジェクト完了後（基本的には3年で終了）も、地域の発展に貢献できること、そしてこの補助金がなくては成立しないものが優先される。完了後も地域で仕事が持続できるよう、ほとんどのプロジェクトは訓練や教育の要素が入っている。イギリスは経済的な援助だけではなく、技術や専門的知見も提供する。
　具体的な事業としては、木彫製品への持続可能な森林認証制度を通じたケニアの原生林保全事業（WWF UK等）、スリランカにおけるカタツムリの調査（自然史博物館、スリランカ国立博物館とプラデニア大学）、コロンビアにおける鳥類の生息マップづくり（自然史博物館等）などが実施されてきた。

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【イギリス環境・食糧・地方事業省】