セバーン川河口の環境改善プロジェクトを完了

【水･土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2002.07.04 【情報源】カナダ／2002.06.22 発表

　カナダのアンダーソン連邦環境大臣とストックウェル オンタリオ州環境・エネルギー大臣は6月22日、オンタリオ州のセバーン川河口エコシステムを復元するプロジェクト全てが完了したことを発表した。
　セバーン川河口においては、五大湖持続可能性基金（Great Lakes Sustainability Fund）の支援を受け、環境改善のため、21のプロジェクトが実施された。この結果、水泳も可能となり、富栄養化、堆積物の質も改善されている。
　アンダーソン環境大臣は声明の中で、「連邦・州政府、地元自治体、個人、コミュニティーグループ、産業界など様々な人々が、エコシステムの復元に向けて協力し合い、多くのことが成し遂げられた。これは、他のコミュニティーにとっても素晴らしいモデルとなるだろう」と述べ、関係者の協力を称えた。
　セバーン川河口は、「カナダ・アメリカ五大湖水質協定（Canada-U.S. Great Lakes Water Quality Agreement ：GLWQA」で重要地域と認定され、カナダ連邦政府とオンタリオ州政府は、1987年より、「五大湖流域のエコシステムに関するカナダ・オンタリオ協定（Canada-Ontario Agreement Respecting the Great Lakes Basin Ecosystem）」の下で、修復行動計画を実施していた。今回プロジェクトが完了したことで、GLWQAの規定に基づき、報告書が国際共同コミッション（International Joint Commission ：IJC）に提出され、重要地域から除外する検討が行われる。IJCはアメリカ・カナダ両政府によって設立され、２国間の国境における水資源のモニターを行う独立系組織。
　GLWQAによって、カナダ側では、17の地域が重要地域と認定されており、今回セバーン川河口が重要地域の対象から外れることになれば、コリングウッド港に続いて、２番目となる。【カナダ連邦環境省】