EU　ハチ保護に向けネオニコチノイド系殺虫剤3種の使用制限へ

【健康・化学物質 その他(健康・化学物質)】 【掲載日】2013.05.14 【情報源】EU／2013.04.29 発表

　欧州委員会は、EU加盟国が審査委員会において審議したネオニコチノイド系殺虫剤3種の使用制限に関する欧州委員会の提案について、賛成・反対のいずれも特定多数に至らなかったことを公表した。加盟国の多数が欧州委員会の提案を支持したものの、承認に必要とされる特定多数には至らなかったことから、提案に対する決定は欧州委員会によって行われることとなる。欧州委員会のボルジ保健・消費者政策担当委員は、ハチは生態系において非常に重要であり、ヨーロッパの農業に年間220億ユーロ分の価値の貢献をしているとし、「今回の提案に沿った行動を進める」とコメントした。欧州委員会による提案は、●ハチを惹き寄せる植物と穀物における種子処理、土壌施用（粒子状）、茎葉処理を制限すること、●それ以外の利用においても専門的使用のみ認めること、●温室におけるハチを惹き寄せる作物への使用と野外では開花以降のみの使用に制限されること、●これらの制限は2013年12月1日以降に適用されること、●新しい知見が得られ次第、遅くとも2年以内には、欧州委員会は、最新の知見と技術的発展を考慮のもと、これら3種のネオニコチノイド系殺虫剤に関する認可要件を審査するとしている。【欧州委員会保健・消費者保護総局】