ヴァルストロム環境委員　次期議長国デンマークを訪問

【地球環境 国際環境協力】 【掲載日】2002.05.28 【情報源】EU／2002.05.16 発表

　欧州委員会のヴァルストロム委員は5月16・17日、この7月から議長国を務めるデンマークを訪問。環境政策の重点課題の調整やヨハネスブルグサミットの準備について、デンマーク首相及び環境大臣と会談する。
　EU域内の問題では、欧州拡大が大詰めを迎える。加盟申請国との環境に関する交渉もほとんどが終了しており、今後は、EU法規の運営に向けた行政のキャパシティー・ビルディングが重要となる。NIS諸国、中・東欧諸国に多額の支援をしているデンマークが積極な役割を果たすことを期待している。
　EU域外の問題では、ヨハネスブルグサミットが取り上げられる。議長国デンマークは交渉から具体的な成果を引き出す役割を担っているとし、ヴァルストロム委員はラスムセン首相のサミット参加を歓迎している。また、ヨハネスブルグ・サミット以降も「持続可能な開発」は欧州閣僚理事会・環境閣僚理事会レベルで重要なテーマだとして、サミットで決定した事項のフォローアップが必須であるとする。
　このほか、現議長国スペインから引き継ぐ課題として、排出枠取引、遺伝子組換体（ラベリング、追跡調査）、環境責任、将来のEU化学物質政策を挙げ、継続的な取組みを期待する。【欧州委員会環境総局】