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環境ニュース[海外]

イタリアの化学タンカー フランス沖で沈没

地球環境 海洋汚染】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】EU/2000.10.31 発表

 10月31日、6,000トンの化学物質を積んだイタリアのタンカー「イエテボリ・サン号」がフランス沖合で沈没。積み荷には、有毒なスチレンが約4000トン含まれていた。
 フランス沿岸では、昨年12月にも石油タンカーのエリカ号が沈没し、漁業や観光業、野生生物に大きな被害が生じた。相次ぐ沈没事故に対し、フランスのGayssot運輸大臣は「速やかに、海運の安全に関する国際的な規制やEUの規制を一層強化する必要がある」と述べた。シラク大統領も、フランスがEUの議長国である期間中に、タンカーの安全性を強化する提案を通すという決意を示すべく、沈没現場を視察する意向を明らかにした。
 また、欧州委員会副委員長で、運輸・エネルギー担当のロヨラ・デ・パラシオ氏も「このような事故を防止するために、委員会の提案している政策パッケージを一刻も早く採択する必要がある」と述べた。
 現在提案中の政策パッケージには、寄港国の港湾管理当局によるタンカー検査、船舶格付け機関による認証の厳格化、古いタンカーの段階的廃止などが盛り込まれている。運輸大臣会合と欧州議会との協議も進んでおり、来る12月の運輸大臣会合において最終的に採択される見通しだが、パラシオ氏は、「船舶の安全性を管理する港湾管理当局の責任を引き下げるようなことは絶対受け入れられない」と釘を刺している。
 ドイツ連邦環境省も、フランス政府に事故処理支援を申し出るとともに、現在欧州委員会が行っている提案の成立が喫緊の課題であるとしている。【欧州委員会環境総局 】

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