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環境ニュース[海外]

中国 上海:エコ実証建築のオフィスビルとマンションが完成

エネルギー 省エネルギー】 【掲載日】2007.05.24 【情報源】中国/2005.12.07 発表

 上海市建築科学研究院の科学技術発展パーク内に1棟の新しいモデル建築が登場した。
 2003年11月、上海市科学技術委員会は重点研究事業“エコ建築重要技術研究・システム集積”を開始した。同事業は同市の建築分野における12の学際的精鋭チームが共同で推進し、国内外60余りの団体が参加した。同事業は同市の地域的特性と経済発展レベルに対し、エコ建築総合技術体系の研究・実証・推進により、同市の特色あるエコ建築技術体系の構築を目指した。先日、同事業の世界最先端の上海建築様式を体現した1棟のエコ実証オフィスビルと2棟のモデル住宅が相次いで建設された。
 これら実証建築物では、地熱ポンプと太陽光発電を統合した電力網システム、太陽光景観照明・ガーデンランプ、小型風力発電システム、太陽熱温水システム、空気熱ポンプ温水システムなどのクリーンリサイクルエネルギー技術の総合利用により、使用電力を最低に抑え、雨水も有効利用する。住宅には、多機能家屋制御システム、屋上や壁面の緑化栽培技術なども導入する。
 エコモデル住宅の屋上には銀色のパネルの太陽エネルギー集積器が取り付けられる。150平方メートルの集積器は年間を通じて460平方メートルの家屋のエネルギーをまかなう。夏季の晴天日には1日8時間以上作動し50%以上の省エネが可能。冬季は太陽熱温水を床暖房に利用できる。上海交通大学の開発した直膨式太陽熱ポンプ温水器・空気源温水器の消費電力は同容量の電気温水器の1/4に抑えられる。
 予測によると、自然通風、超低エネルギー消費、自然採光、健康空調、再生可能エネルギー、グリーン建材、エコ緑化、自動制御システム、水資源循環利用、快適環境の10大技術特徴を取り入れた上海初のエコ実証オフィスビルは、総合建築エネルギー消費が同種建築の25%、リサイクル率60%という目標を達成した。このエコ実証建築の成功は、同市省エネ建築の青写真となる。上海市建築科学院の専門家は「各省エネ技術の使用状況を一層調査し、今後上海の省エネ建築の選択的技術運用を実施する」と述べた。【中国環境報】

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