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環境ニュース[海外]

EPA、大規模飼育場からの水質汚染を減らす新たな規制を提案

水・土壌環境 水質汚濁】 【掲載日】2001.04.04 【情報源】アメリカ/2000.12.15 発表

 12月15日、EPAは、水質汚濁の主要な原因の1つである、大規模飼育場の家畜し尿等に対し、新たに厳しい規制を導入する案を公表した。
 家畜産業は、大規模な飼育システムが導入されるなど、この20年間で劇的な変化を遂げてきた。大規模および小規模家畜事業者は約376,000に及ぶと推定されるが、年間約1280億ポンドの堆肥を生産している。
 一方、国全体の水質について見ると、調査水域の40%近くは釣りや水泳に適さないほど汚染が激しく、河川の汚染の60%は、家畜産業を含む農業からの排水に起因している。家畜からの汚染は、フィエテリア(pfiesteria)の大量発生や、水起因の様々な伝染病を引き起こす。
 今回の規制案では、まず、家畜飼育操業(concentrated animal feeding operations: CAFOs)の規模要件を厳しくする。これまでは、牛1000頭以上(若しくはこれと同規模の飼育施設を飼育する事業者が認可の対象となっていたが、今後は、牛500頭以上(若しくはこれと同規模の飼育施設)、又は、牛300〜1000頭を飼育する施設で一定のリスクを有するものについて認可の対象とする案が示されている。
 さらに、この提案には、以下のような新しい厳格な規制が含まれている。
1)家禽、牛及び豚の飼育に当たっては、廃棄物貯蔵庫、汚水処理用の貯水池からのすべての排出を防止
2)現在、いくつかの州で採用されている認可の例外を除去
3)EPAおよび州は企業に対して、共同許可を発行
4)水路を保護するため、家畜飼育施設の所有地への施肥を制限
 なお、1999年3月、EPAおよび連邦農務省は、堆肥による河川湖沼地下水等の汚染に関する懸念に応え、家畜飼育操業に関する統一国家戦略(Unified National Strategy for Animal Feeding Operations)を公表した。今日の提案は、この戦略の重要なステップとなる。EPAは、120日間のパブリック・コメント期間をとり、今日の提案について全国で公聴会を開催する。【EPA】

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